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染色と水
染色という過程において、水質はとても大きな影響を持っております。
ミネラルの多い水、すなわち硬度の高い硬水は、染色には不向きです。
どこの染色工場でも、地下水をそのまま使用することはないでしょう。
採算度外視で水道水を使用している場合を除き、軟水化装置を通して、
ミネラル分を取り除き、さらに鉄分を取り除き、場合により、マンガンを取り除きます。
ミネラルが多いと、ムラ染の原因になったり、不純物が付着したりします。
鉄分が多いと、酸化して生地が黄変し、マンガンが多いと、黒い粉末が生地に付着します。
染色は酒造りとの共通点があります。昔から奈良の地は良い水に恵まれていました。感謝。